腎臓でのクレアチニンとアルブミンのろ過ってどうなってるの?

腎臓に関する疑問への回答です。

~メールの内容~

単純なのですが感覚的に理解できないことがあります。

腎不全時にはGFRが低下して糸球体ろ過量が減ります。分子量の小さいクレアチニンの血中濃度は上昇するのに、分子量の大きいアルブミンは尿中に検出されます。

なぜ、アルブミンより小さい物質は糸球体を通過できないのにアルブミンは尿から検出されるのでしょうか?

よく参考書などでは、腎不全は糸球体の網目が詰まった状態なので糸球体の濾過量が減ると記載されています。網目が小さくなっているならアルブミンも通過できないのではないのかというのが私の疑問です。

よろしくお願いします。

~ここまで~

質問ありがとうございます。

こういわれると、確かに不思議ですね。

僕の知っている情報と調べた内容ですが、ぜひ参考になれば^^

まず、腎臓の構造と濾過のイメージというところを一度復習してもらいたいので、過去に書いた記事を参考にしてみてください。

ろ過のイメージが分かる記事

クレアチニンという物質は、基本的には糸球体というところを「通過」する物質なんですね。また、その先の尿細管から尿中に分泌もされます。

つまり、腎臓にある輸入細動脈という血管からしっかりと血液が流れ込んでくれば、自然に尿中に排泄される物質なわけです。

腎不全の原因についてはいろいろとあるのですが(気になるならググってみてください!)腎臓の血流が減ってうまく糸球体でろ過されない or 血管が詰まって流れない状況とイメージしてもらえればよいでしょう。

それまで尿中に排泄されていたクレアチニンが、急に排泄されなくなるわけですから、血中のクレアチニン濃度は上昇するというわけですね。

ここまではたぶん質問してくれた方も、簡単にイメージできていると思います。

じゃあアルブミンはどうでしょうか?

アルブミンは、クレアチニンと違って「通常は尿中にでてこない物質」です。

なぜかというと、

糸球体は血液の濾過装置ですが、正常な状態では血液中のたんぱく質(アルブミン)はほとんど濾過されることなく、からだの中に保持されています。これは糸球体に、たんぱく質を通さないバリアがあるからです。

このバリアには2種類あって、1つはチャージバリアと呼ばれる電気的なバリアです。糸球体の基底膜は、電気的にマイナスの状態になっていますが、血液中のたんぱく質のおもな成分であるアルブミンもマイナスの状態にあるので、電気的に反発しあうため、アルブミンは糸球体の血管壁を通過することができないのです。

もう1つのバリアは糸球体の毛細血管の壁にある「穴の大きさ」です。たんぱく質のような大きな物質は通過できないので、サイズバリアといいます。腎炎にかかって糸球体に障害がおこると、このチャージバリアとサイズバリアがこわれてしまって、尿の中にたんぱく質がもれ出てきます(糸球体性(しきゅうたいせい)たんぱく尿)。

つまり、腎臓に障害がでるとこの2つの「バリア」が壊れるので、通常でてこないアルブミンが尿中にでてくるようになる、というわけなんですね。

当然、この状況においてはアルブミンと同時にクレアチニンも通過していますが、腎臓が元気な時よりも、濾過能力が落ちるのでクレアチニンの血中濃度は上がってしまいます。

ただし、深刻な腎不全でまったく尿が生成されない状況においては、当然尿そのものが生成されないわけですから、クレアチニンやアルブミンがどうこうという話ではありません。

腎障害といっても、さまざまな原因や疾患があり、それを鑑別するためにこれらの検査値が使われているのです。

回答は以上です。

また何か疑問があればご相談ください^^

それでは、また!

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