この記事では、転職を考えている薬剤師さんやこれから就活をむかえる薬学生にむけて、どこの転職サイトを使ったらよいのか、についてご紹介していきます。
薬剤師としてある程度キャリアを重ねてきた方であれば、きっと一度は「転職」を考えた経験があるはずです。
もちろん理由はさまざま。
ある調査によると、転職の理由はこんなものがあるそうです。
1.結婚・出産・育児・介護などプライベートな問題(19%)
2.仕事の内容が不満(18.5%)
3.労働時間休日等の条件が悪い(16%)
4.職場の人間関係が好ましくない(11.5%)
5.会社の将来が不安(10.5%)
6.給与等収入が少ない(9.0%)
7.定年・契約期間の満了(2.0%)
8.会社都合(1.0%)
いかがでしょう?
家庭の事情から人間関係、将来の不安に至るまで、転職を考える理由は人それぞれでいろいろな理由があると思います。
一般的に、人間は「現状維持」を好む傾向があり、特に薬剤師という職種においては、安定志向の強い方が多く、なかなか転職に踏み出せない方もいると思います。
昨今の状況をみていると、薬剤師業界も激動の時代を迎えていこうとしています。薬剤師も安定した職とは決していえない時代がそこまで来ています。
そのような状況において、まずは自分がどのようなスタンスで仕事をしたいかを明確にしないことには、「自分が働くべき職場」は見えてきません。
✔ 新卒薬剤師として、しっかりとした教育体制のある会社に就職したい
✔ 主婦のかたわら、パート薬剤師として働きたい
✔ 活気のある会社で薬剤師として自分を磨いていきたい
✔ 次のステップのために、高年収で資金を貯めていきたい
「目的」によって、あなたが就職・転職すべき会社は当然異なってくるはずです。
転職理由の上位にもあった「人間関係」が理由で転職を考えている方であれば、そのあたりをしっかりと調査して就職先を選ぶべきです。
どの転職サイトを使うべきか?
何らかの理由により「転職する!」と決めてまず直面する問題は、どうやって転職先をみつけるか、のはずです。
まずは、自分が転職を決めた決定的な理由はなんだったのか?をはっきりとさせておきましょう。
同じミスを繰り返してはいけませんから「ここだけは譲れない!」ということを決めておくことが大切です。
幸いといってよいかはわかりませんが、薬剤師業界は出入りの多く、他の業界に比べれば圧倒的に再就職しやすい業界です。
とはいえ、ハローワークなどに出ている求人だけをみて選ぶのはナンセンスです。
なぜか?
圧倒的に求人数が少ないです!
そして、希望条件などを自分で直接交渉しなくてはいけません!
それを代行してくれるのが転職サイトです。
利用されたことがない方は「転職サイトの仕組み」って気になるかと思うんですが、
簡単に説明すると、
①薬剤師を募集している薬局や病院、企業が「転職サイト」に求人を出す。
②転職サイト(運営会社)が薬剤師をみつけ、希望を確認してマッチングさせる。
③薬剤師が希望の職場に無事に就職する。
④一定期間、辞めずに働いたことが確認されれば、その転職先から紹介料(ウン十万円)が支払われる。
という仕組みです。
要は、薬剤師には一切負担はかかりません。
そこで問題となるのが、どの転職サイトを使うべきか?っていうところです。
パっと見た感じだとまったく違いが分からない!
というわけで、いくつかの転職サイトの特徴を挙げておきますので、参考にしていただけら幸いです。
小さい紹介会社はやめておけ!
初めて転職するという方は、あまり耳にしたことのないサイトを利用するのはオススメできません。
というのも、
薬剤師の紹介料って実はかなり高額で(ウン十万)、それをビジネスにしようという会社は多く、転職サイトもだんだん増えてきています。
例えば、転職に成功したら何十万円のボーナスをプレゼント!などと謳っているサイトもありますが、肝心の求人情報をもっていないということもあるようです。
求人数も大切ですが、薬局の雰囲気やそこで働くスタッフさんの特徴といった細かい情報をキャッチできないケースも見受けられます。
そういうところを重視したい方は、コンサルタントの多く在籍する有名な転職会社のほうが安心かと思います。
転職の目的は、希望に沿った職場につけることであって特典をもらうことではありませんよね。
目先の誘導に惑わされずに、後から振り返ってみて納得のいく転職にしてくださいね。
面談重視のマイナビ薬剤師
では、実際に転職サイトをご紹介していきます。
まずは、マイナビ薬剤師です。
一般的な転職サイトでは、電話やメールでのやり取りが基本ですが、ここは「面談」を行って転職活動をサポートしてくれるのが特徴です。
マイナビは全国の主要都市に支店をもっているので、東京以外にお住まいの薬剤師さんでも直接面談してくれるケースが多いのが特徴です。
いくつかある大手の転職サイトのなかで「アドバイザーが親身に対応してくれて助かった」という声が多いのはマイナビです。
会社の方針として面談に力を入れているとのこと。アドバイザーの顔の見えない電話やメールでの相談ではなくて「直接会って」話したいという方は、マイナビ薬剤師がオススメです。
面談は時間もコストもかかるし効率的ではないと思うのですが、ここを大切にするあたりが本気度を感じます。
だからこそ、利用した方の満足度も高いわけですね。
ただ欠点は、「派遣」の求人はやっていないとのことなので、長く働くつもりでいる転職先を探す方にオススメです。
派遣するならファルマスタッフ
短期的に働く職場をみつけたい、短期間で資金を貯めたいという場合には「派遣薬剤師」として働くのもよいでしょう。
ファルマスタッフは「日本調剤」の子会社が運営している、薬剤師向け転職サイトです。
もともと紹介業をやっていたわけではないため、紹介ノウハウという面ではマイナビやリクナビに比べると弱めかもしれません。
ただ、圧倒的に「派遣の紹介」が強い転職サイトで、派遣求人の取り扱いは業界トップです。
派遣薬剤師って、薬局からすると「コストが高い」ことがネックになっていて、できれば派遣は使いたくないというのが本音なんです。
しかし、産休や急な退職の埋め合わせなどでどうしても必要になることがあるため、派遣薬剤師はなくてはならない存在です。
一方で、派遣で働く薬剤師にとってはメリットがあります。
基本的に派遣は高時給です。時給3000円、4000円というのはざらにあります。短期でお金を貯めるには、派遣薬剤師は非常に優秀です。
そして、短期でのお仕事なので多少の不満はあっても我慢ができる、というところがあります。
また、派遣で働いている期間に評価されれば、そのまま正社員採用のお誘いがくることも少なくありません。
職場の見学などはなかなか難しいですから、お試しで派遣で働いてみて、自分にあった職場を探すというのもすごく賢い方法だと思います。
派遣で働いてみたいという方は、ぜひファルマスタッフを利用してみてください。
大手企業に就職するならリクナビ薬剤師
リクナビ薬剤師は名前の通り、リクルートグループが運営している転職サイトですね。
もともとは、一般企業に入る大学生が登録する人材紹介サイトを運営していて、総合人材系では日本最大手の会社です。
よって、大手企業とのコネクションが強く、そういった大手チェーンとの交渉力が強いのが特徴です。
営業基盤が安定していて、教育体制もしっかりした会社に就職したい、という薬学生の方々にもおすすめです。
長年にわたりノウハウがしっかりと蓄積されており、アドバイザーの質も高いと評判で、求人の提案力が高いのが特徴です。
欠点としては、マイナビと同様「派遣」の取り扱いはなく、地方の薬局や小規模な薬局まではカバーできていないとのことです。
また、面談についてはマイナビと比較すると支店が少なく設定しにくいようなので、しっかりと面談でゆっくり相談したという方はマイナビを先に使ってみるとよいでしょう。
大手狙いの方や薬学生で就活の相談をしたい方はリクナビ薬剤師がオススメです。
まとめ
転職するにあたって、まず大切なことは「転職したい理由」を明確にすること。
それをはっきりさせたら、転職先に求める「条件」を決めておくことが大切です。
希望する条件が決まったら、しっかりとアドバイザーに伝えて希望にあった職場を探してもらいましょう。
転職サイトの特徴をまとめると、
・安心の面談で丁寧なコンサルを受けるならマイナビ薬剤師
・派遣で働いて次のステップにつなげたいならファルマスタッフ
・大手企業への就職や薬学生の丁寧なフォローならリクナビ薬剤師
ぜひ上手に利用して希望の職場をみつけてください!