【第4回】超分かる薬物動態学~基本の式~

薬物態学×基本式

今回は、薬物動態学の基本となる式
についてのお話です。

第1~3回までの説明で、
・クリアランス
・消失速度定数
・分布容積
という概念についてお話しました。

これらは、組み合わせることで
いろいろな計算ができるようになります。

まず、「薬の消失速度は体内薬物量に比例する」
という大原則から、
薬の消失速度-dX/dt (mg/min)は、
-dX/dt=ke・X ・・・①
と表せます。

X:体内薬物量
ke:消失速度定数(単純に比例定数です)

この式から必然的に
keの単位は 「/min」(min^-1)
となります。

一方で、
クリアランスと薬物血中濃度を考えると、
薬の消失速度-dX/dt は、

-dX/dt=CLtot・C ・・・②
と表せます。

X:体内薬物量(mg)
CLtot:全身クリアランス(mL/min)
C:薬物血中濃度(mg/mL)

この式の右辺は、
クリアランス(mL/min)に薬物の血中濃度(mg/mL)
をかけたものです。

つまり、1分間できれいになった血液量(CLtot)に
そこに含まれていた薬物の濃度(C)をかけてやる
=1分間で消失した薬の量になりますね。

単位で考えると、
mL/min×mg/mL=mg/min
しっかりと「速度」の単位になっていますよね。

①式と②式から
CLtot・C=ke・X
∴CLtot=ke・X/C

ここで、X/Cはよく考えると分布容積Vdです。
代入すると、
CLtot=ke・Vd

この式は薬動学を勉強する上で、
絶対に覚えておかなければいけない
式のひとつです。

ただ、「単位」を理解していると、
丸暗記は必要ありません。

クリアランス(mL/min)
=消失速度定数(/min)×分布容積(mL)
ですから忘れても思い出せます。

どのように導くのか分かった上で
「式」を使うことが本当の理解につながります。

分からないところなどがあったら
気軽に質問などお願いします!
では!

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コメント

  1. ひさし より:

    この講座はとても役に立ちますね
    確かに単位の次元で考えれば忘れない
    今までは「シーエルいこーるけーぶい」と必死で暗記してました・・・

    • しゅがあ より:

      ひさしさんへ

      ありがとうございます!

      僕は単純な暗記が苦手なので、なんとか思い出せるようにと考えました(笑

      でも、単位を理解すると何を計算しているの?っていうのが分かるようになるので大切だな~と感じています^ ^

  2. たつも より:

    医学部生ですが、たいへんにありがたく読ませていただきました!めっちゃわかりました!ありがとうございます!

    • しゅがあ より:

      お役に立てたらよかったです!
      コメントをいただきありがとうございました^^

  3. 匿名 より:

    こちらのブログの式の方が教科書より納得できてわかりやすいです。
    教科書では
    「物質Sのクリアランス=(Sの尿中濃度×尿量/分)÷Sの血漿濃度」
    となっており、
    血液中のSをなくすには今捨てている尿中濃度と尿量でSの血漿濃度を割るのじゃないのかとどうしても数式に納得できなかったのです。

    • しゅがあ より:

      コメントありがとうございます。

      クリアランスってはじめは感覚つかみづらいですよね。

      参考にしていただけて何よりです。

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