【第2回】超分かる薬物動態学~クリアランスとは?~

今回は、「クリアランス」についてのお話です。

薬物動態学では、クリアランス(CL)という言葉が頻繁に使われます。

「腎クリアランス、肝クリアランス、クレアチンクリアランス。。。」といろんなところでクリアランスが登場します。

結局クリアランスって何なの!?と感じている人も多いのではないでしょうか。でも、薬物動態学では「1次速度」という概念と同じくらい重要な考え方です。

クリアランスとは

クリアランスはたった一言で表現できます。

クリアランスとは「1分間できれいさっぱりにできる血液量(mL)」のことです。

もちろん単位は変化します。(時間:sec・min・hr、血液量:L・mL)

なかなか一言で表現している教科書がないので、このように理解すると分かりやすいです。

ここで1つポイントがあって、「きれいさっぱり」ってどういうことか?ということです。

それは、薬物が全く入っていない状態ということです。

つまり、クリアランスとは薬物ではなく「血液」に焦点をあてたものです。

ここを間違えると、

訳が分からなくなるので注意が必要です!

例えば、腎クリアランスCLr=50mL/minの薬物Aという場合はどうか?

人の腎臓は、薬物Aを含む血液を1分間に50mL分きれいにできる(=薬物Aをまったく含まない状態にできる)ということです。

これがクリアランスという考え方です。

肝クリアランスであろうが、クレアチニンクリアランスであろうが同じです。

クリアランスを使って計算できるようになるためには、分布容積という考え方も必要になります。

次回は、この分布容積について学んでいきましょう!

分布容積とは?

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