今回は、市販薬について、
ふと思ったことを気らくに書こうかなと思います。
いつも気らくではあるのですが(笑
市販薬の新ルル-A錠を片手にもってきた患者さん。
「今飲んでいる薬との飲み合わせは?」
とまあ、いろいろと飲んでいらっしゃる。。。
正直なところ、
調剤薬局で働く薬剤師は一般薬(OTC)に弱いもの。
それとは逆にドラッグストアで働く薬剤師は、処方薬に弱い、、はず。
それは、仕方のないことではある。
やはり普段の積み重ねというのは大切です。
毎日触れていることに関しては、自然と詳しくなるもの。
一方、一度離れてしまうと忘れてしまうのも早いもの。
薬剤師が市販薬をみるときは、
ほとんど商品名や謳い文句をみることはありません。
裏面の「成分」というところを見ます。
眼鏡をかけないとみえないくらい
小さい字で書いてあることもありますが、
そこは目をこらして頑張って見ます(笑
そこをみれば、
その商品がどういう効果を狙ったものなのか
が自然と分かるのです。
で、ちょっと自分でもおもしろい視点だな、
と感じたのが、市販薬に含まれる”薬の量”です。
毎日薬を触っていると、
薬の用法や用量をいうのが自然と分かってきます。
「あっ、この薬は1日1回だな」とか、
「この薬は1日3回だな」とか、
「この薬は1錠何mgだな」とかです。
そ・し・て、新ルル-A錠の成分。
(1日量9錠中)
・クレマスチンフマル酸塩 1.34mg
・リゾチーム塩酸塩 (リゾチームとして)60mg
・アセトアミノフェン 900mg
・ジヒドロコデインリン酸塩 24mg
・ノスカピン 36mg
・dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg
・グアヤコールスルホン酸カリウム 240mg
・無水カフェイン 75mg
・ベンフォチアミン(ビタミンB1誘導体) 24mg
さらっとみると、鼻水、咳、頭痛、発熱なんかを抑えるだろうなということが分かります。
自分の勝手なイメージかもしれませんが、こういう総合感冒薬は、いろんな成分が中途半端な量で入っているという印象がありました。
この量をみると、そのイメージは案外ハズレでもない、
けど、半分ハズレですね。
例えば、クレマスチンは通常2mg、リゾチームは180mgなどで使いますし。
一方で、カロナール錠(アセトアミノフェン)は200mg錠が4錠半入っているのかぁ、リンコデは医療用の2~3回分も入っているかぁ、意外と多いな~とか。
こうやって、頭の中で薬の量をなんとなくイメージできてしまう。
(薬剤師ってなかなかおもしろいなーと感じます^^)
なんていうか、
これを処方せんにしたら、結構ゴツイ処方になるなぁと感じたり。
市販薬って意外にばかにできないかも。。。と思いました。
ルルを飲んだら、人によっては結構強めに効果もでるけど、副作用もでるかなぁと思ったり。
長期に飲むものではないなと感じます。
緑内障とか尿の出が悪い人、便秘の人なんかは注意ですね。
また、これだけいろいろな種類の成分が入っていると、
「成分かぶり」があるかもしれません。
先ほども触れたように、ルル錠に入っている薬の量は決して少なくありません。
病院でもらった薬が同じような成分だった場合は、副作用が強くでるかもしれません。
花粉症の薬を飲んでいる人は、クレマスチンフマル酸塩。
副鼻腔炎や痰症状で薬を飲んでいる人は、リゾチーム塩酸塩 。
頭痛薬や痛み止めを病院からもらっている人は、アセトアミノフェン。
これらなんかは、同じ成分の薬をすでに飲んでいる可能性ありますね。
一緒に飲んだら、当然強くなってしまうので、副作用もでるかもしれません。。。
複数の風邪薬の併用は避け、処方薬との併用は注意が必要ですよ!
市販薬は意外に強い!かもしれない、という独り言でした。
皆さんも市販薬を買う際には、お薬手帳とともに薬剤師に一言相談を!
ということで終わりにしたいと思います。では!