緑内障と聞いたら。。。
抗コリン作用のある薬は注意!
って薬剤師は死ぬまで忘れないですよね^^;
PL顆粒、排尿改善薬、抗不安薬、抗ヒスタミン薬など
実際考慮しなければならない薬はたくさんありますよね。
そもそもなんでこれらの薬は注意しなければいけないのかというと、
大学で習ったように、毛様体筋が弛緩してシュレム管からの眼房水の排泄が減ることで眼圧があがってしまうから。
と、簡単に説明するとこんな感じだったと。
緑内障とは。。。
眼球の張りを保つ眼圧が視神経の集まっている部分(乳頭)を圧迫、
視神経乳頭が萎縮し視野障害が進行する疾患である。
従来は。。。
この眼圧が平均よりかなり高い人に緑内障が起こると考えられていた。
・・・but!
近年、眼圧が正常範囲内でも視神経障害が徐々に進行し視力低下や視野欠損を来す病態
=「正常眼圧緑内障」
これがなんと緑内障の約60%を占めることがわかってきた。
しかも、頭痛や吐き気などの自覚症状がほとんどなく、視野欠損が視野の周囲部分から起こり中心視野が最後まで残ることが多い。
このため、高度に進行するまで症状に気づきにくい。
一度失われた視力や視野は手術や薬物療法を行っても回復しない。
⇒早期発見・早期治療が極めて重要な疾患
<発症メカニズム>確定していない
・視神経乳頭とその周辺での血液循環不全
・グルタミン酸による遅延性神経細胞死
・遺伝的素因など
ただし、眼圧が増悪因子であることに変わりはないため、
眼圧を15mmHg以下、進行例では10mmHg以下に下げれば、
視野障害の進行を抑制できることが海外の臨床試験で確かめられている。
正常眼圧緑内障に対しても、
β遮断剤やプロスタグランジン製剤など、
房水の産生・流出を調節する点眼剤や手術で眼圧を下げるのが一般的
これにプラスして!
正常眼圧緑内障患者では、
眼内血流量が健常者や原発開放隅角緑内障患者に比べて低いため、
眼内血流量を増加させる薬剤を併用すればより治療効果が上がる!
(その原因の一つとして強力な血管収縮作用があるエンドセリンの血漿中濃度が上昇していることが報告されている。)
眼内血流量を増加させる治療によく用いられるのが、
選択的α1遮断剤の塩酸ブナゾシン(商品名:デタントール点眼液)。
⇒α1遮断作用により、NA(ノアドレナリン)などの内因性交感神経伝達物質が有する血管収縮作用を抑制することで視神経乳頭の末梢循環を改善する効果を期待。
サンプルは少ないですが実際の試験があるようです。
正常眼圧緑内障患者9例18眼に、ブナゾシンを1日2回、3カ月間投与したところ、眼圧は有意な下降を示さなかったものの、眼内血流量は約50%有意に増加したことが報告されている。
緑内障の患者さんは、薬剤師にとっても悩ましい課題ですよね。
実際の症例などお持ちの方は、紹介してもらえるとすごく勉強になります。
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