登録販売者の不正受験から考えること。。。


大手スーパーの西友(東京都北区)は、第2類・第3類の一般用医薬品(OTC薬)を販売できる「登録販売者」の試験を、従業員らが受験資格を満たさずに受験していたことを、このほど明らかにした。

同社が虚偽の実務経験証明書を発行したのは、2008~11年に受験した従業員352人のうち282人。不正受験者のうち200人が19都道府県で試験に合格していた。受験資格を満たさずに合格した従業員は2012年8月末からOTC薬販売業務を中止している。


こんなニュースが話題になりました。
みなさんは覚えているでしょうか?
このニュースから私が少し考えたことを書きたいと思います。

ご存じのとおり、2009年から「登録販売者」という資格が設けられ、
第2類・3類のOTC薬は薬剤師不在で販売可能となりました。
ちなみに市場規模でいうと、
第1類:4%
第2類:63%
第3類:33%
(2007年時点)
となっており、実質95%以上の医薬品が薬剤師不在の店頭で販売可能となったということですね。

自分が経営者になったつもりで考えてみましょう。
あくまで「経営者」としてです。あなたは、多くの従業員を守るため最大限の利益を追及しなければなりません。
この5%の第1類医薬品を売るため、高い人件費のかかる薬剤師を雇うかどうかを考えた時、あなたはどう判断するでしょうか?
・第1類を売らずに薬剤師を雇わない、
・しっかり説明できる薬剤師がいた方が安心だな、
・よく分からないけど薬剤師を一応雇っておくか、
等いろいろな考えがあると思います。
正解はないのでいろんな考え方があっていいと思います。

実際の動向として、
登録販売者は薬剤師と比較してコストも低く、
資格取得の容易さから人員も集めやすいため、
特にドラックストアにおける雇用は大きく変化しました。
そんな中での今回のニュースです。

薬剤師としてこのニュースを見た時、どのように考えるでしょうか?
「その会社は違反をおかしてダメな会社だ!」
「やっぱり実務経験は必要なんだよ!」
など表面上の問題だけでなく、もっと本質を見極める必要があります。

つまり何を言いたいかというと、
この不正が明らかにならなかった場合どうなっていたのか?
もしくは、
何か不都合が起きていたか?
と考えられるかいうことです。
そもそもの問題として、特に実務経験のない者でも販売や営業は問題なくできていたのではないかと言えるのです。
(もちろん何か問題が起きて、健康被害が起きてからでは遅いのですが。。。)

今回は、本当かは分かりませんが顧客からの訴え(店員の知識不足、理解不足)で明らかになったと書いていた気がしますが、はたして薬剤師なら満足のいく対応ができていたかと言えば皆が自信をもって「YES」とは言えないかもしれません。

私はこのニュースから、薬剤師もっと頑張らないといけないなと思いました。
1類、2類 などそういう法律的なところではなく、
「やっぱり薬剤師に相談すると安心だし、いいこと聞けたな。いてくれなきゃこまるな!」
そう思わせなくてはいけないと思いました。

そのためにはやはり日々の勉強しかないですね^^

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク