プリンペランとナウゼリンの違いって?

リンペラン×ウゼリン

「同種同効薬」はすごく難しいテーマです。
はっきり言って現段階において
薬科大学ではほぼ習っていないのが現状です。

それも問題だとは思いますが、
同種同効薬の使い分けに関しては
薬剤師になってから勉強しなければなりません^^;

何番煎じか分かりませんが、
自分の言葉で考えたり、
まとめたりすることは大切です。

ですので、いろいろ調べた中で有用だと
思った情報をまとめておきます。

・プリンペラン(一般名:メトクロプラミド)
prinperan

・ナウゼリン(一般名:ドンペリドン)
nauzerin

似ているといえば、似ていますかね。

<共通点>
どちらもドパミンD2受容体の遮断作用がある。
上部消化管、延髄最後野のCTZ(化学受容体引き金帯)の
D2受容体に作用して制吐作用を発揮する。

<相違点>
同種同効薬の使い分けとしては、
この「相違点」に由来するものだと思います。

ここをクリアにしないと使い分けは
できないはずです。

1.◆禁忌◆
ナウゼリンは妊婦に禁忌であるが、
プリンペランは特に注意なし(一般的な記載)
⇒動物実験で、ナウゼリンによる骨格・内臓異常などの催奇形性が報告されたため。

つまり、妊娠悪阻(つわり)の吐き気に対して、
薬が必要であればプリンペランを使用する。

2.◆血液脳関門◆
プリンペランは血液脳関門を通過しやすい。
⇒錐体外路症状(舌のもつれ、顔のこわばりなど)が生じるリスクがある。
一方で、ナウゼリンはP糖蛋白質の基質となるため、脳への移行性は低い。
特に小児に使用する場合は注意が必要となる。

3.◆高プロラクチン血症◆
「脳下垂体前葉からの乳汁分泌促進ホルモン(プロラクチン)の分泌抑制が解除され、月経異常が発現する。」
血液脳関門を通過した場合に
この効果が起こると考えられているため、
リスクはプリンペラン>ナウゼリンか。

4.◆薬物動態◆
Tmax(最高血中濃度到達時間)
プリンペラン~約1時間
ナウゼリン~約30分

T1/2(半減期)
プリンペラン~4.7時間
ナウゼリン~2相性:α:0.9時間 β:10時間

この解釈ですが、単純な話としては
早く効かせたいならナウゼリン、
長く効かせたいならプリンペランでしょうか。

5.◆併用薬◆
・制酸剤
・H2受容体拮抗剤(シメチジン、ラニチジン等)
・プロトンポンプ阻害剤
これらの胃内pHをあげるような薬を一緒に併用すると、
消化管吸収が阻害され効果が減弱する。

このような記載が
ナウゼリンの添付文書にあります。

上の構造式をみると、どちらもアミンなので、
pHが上がれば、分子形↑になり吸収性は上がる
はずですが。。。

もしかすると、
「酢酸に溶けやすく、水にほとんど溶けない」
との記載があるので、その影響かもしれません。
溶けなければ、薬は吸収されませんからね^^;

おそらくこの件については、
プリンペランでも当てはまるのでは
ないかと考えられます。

以上、最後はちょっともやもやでしたが
整理するお助けになれば幸いです!

参考:各種添付文書、IF

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コメント

  1. じょにー より:

    素晴らしい!
    とてもわかりやすく、感心しました!

    • しゅがあ より:

      じょにーさんへ

      わざわざコメントをいただきありがとうございます!
      お役にたててよかったです(^^

  2. まゆ より:

    うつ病で抗うつ薬(ジェイゾロフト・リーマス・ラミクタール)を服用中です。ジェイゾロフトを止めた際、離脱症状で吐き気がでて、プリンペランの点滴をしました。
    その直後、錐体外路症状がでました。
    これから、がんの治療に入ります。
    精神科医からは、ナウゼリンはOKと紹介状(がんは大学病院にて手術)に書いたから…と言われましたが不安でしかたありません。
    何かアドバイスして頂ければ幸いです。

    • しゅがあ より:

      まゆさんへ
      コメントありがとうございます。
      服用中のお薬もあり、がん治療に向かわれるとのことで、すごく不安も大きいかとお察しします。
      役立つアドバイスではないかもしれませんが、少しお話させていただければと思います。

      >ジェイゾロフトを止めた際、離脱症状で吐き気がでて、プリンペランの点滴をしました。その直後、錐体外路症状がでました。

      ジェイゾロフトというお薬には、おっしゃる通り離脱症状というものが起こる場合があります。その中に吐き気も含まれています。
      しかしながら、それがどういうメカニズムで起こるのか?ははっきりとしておらず、その対応も医師によって様々と思います。
      プリンペランと錐体外路症状の因果関係については否定できません。ご存じかと思いますが、これもまた一定の確率で起こりうるものです。
      まゆさんは、併用薬もあるので、やや副作用がでやすい状態になっていたのかもしれません。

      >精神科医からは、ナウゼリンはOKと紹介状(がんは大学病院にて手術)に書いたから…と言われましたが不安でしかたありません。

      そして、ナウゼリンは記事でもご紹介したように、中枢(脳)への移行は少なめのお薬であり、錐体外路症状は多少起こりにくいと考えられます。そういった意味で、精神科の先生は「OK」と書かれたのかもしれません。ただ、基本的な作用はプリンペランと同じですから、同様の症状が起こることはあると理解しておく必要があります。

      薬剤の選択は、どうしても医師の判断によるところが大きいので、私がどうのこうの言うところではありませんが、もしまた兆候がみられた際には、すぐに相談していただくことが重要と思います。

      一応、参考までにですが、吐き気の起こりやすさは抗がん剤の種類によってすごく変わってきます。
      そして、抗がん剤による吐き気の対応も、最近になって変わりつつあります。現在では、プリンペランやナウゼリンよりもセロトニン系に働く薬(5-HT3受容体拮抗薬という)が主流になり、さらに新薬も次々とでていて成果をあげています。

      もちろん、まゆさんからそういったお薬を希望するのは難しいかもしれませんが(相談できそうなら希望されてもいいと思います)、選択肢が増えているよ!ということで少しでも不安を和らげていただけたらと思います。

      お粗末な回答でしたが、少しでも参考になれば幸いです。

  3. まゆ より:

    こんなに早く、とても丁寧な説明を頂けると思ってなかったので、すごく嬉しいです。ありがとうございます。
    ジェイゾロフトの離脱時のプリンペラン点滴後は、もう家にいましたので、先生に電話して、手持ちのリボトリールで対応するように言われました。
    大学病院は忙しく、吐き気くらいでは聞いては申し訳ない気がしまして…。
    でも、他の種類も存在すると聞いて少しホッとしました。選択肢があるなら、錐体外路が起こらないのもあるかもしれませんものね。
    貴重な情報とご意見、ありがとうございました。

     

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