目薬×目がしら
結論から言うと、適切な方法です。
理由は大きく2つあります。
1.点眼液をしっかり効かせることができる。
2.全身性の副作用を抑えることができる。
まずは、点眼液を使うと、体の中でどのように
移動していくか説明します。
眼球の表面
↓
目頭に集まる
↓
まばたきによって涙小管・涙嚢のポンプ機能により吸引される
↓
涙点から吸い込まれ、
涙小管を通り、
↓
涙嚢・鼻涙管を経て、鼻腔に取り込まれる
↓
鼻腔内に排出された点眼液は、
鼻⇒咽頭⇒消化管へ移動して体内に吸収される
つまり、この流れから分かるように、
点眼液はもちろん眼の中に落としますが、
最終的には飲み薬と同じように全身にまわってしまいます。
点眼液はあくまで「眼」に効かせたいものであって、
全身には吸収されないほうが好ましいわけです。
よって、いかに眼の中にとどまらせて効果を
発揮させるか?ということが大切になります。
ここで、題名にある「目頭」をおさえるという行為は、
涙嚢部(眼と鼻の間)を圧迫することになります。
こうすることで、より長い時間、薬を眼の中に
とどまらせることができ効果を発揮することができます。
また、全身に吸収されないので副作用も起こりにくくなります。
患者さんによっては、薬液を眼全体に行き渡らせようと
思うのか、点眼直後になんどもまばたきをしたり、
瞼をぐりぐりマッサージする人がいますが、
点眼液の眼からの排泄を早めてしまうので逆効果です。
以上、点眼液を使用する際は、
「点眼後に数分間、涙嚢部圧迫、閉眼を行う」
ようにしましょう。
基本的な内容ではありましたが、
少しでもお役に立てれば幸いです。