【副作用学講座Vol.1】副作用って何だっけ?

それでは、第一回目の内容です。
まずは副作用とは!?という本質的なところからです。

薬物の作用には、
・主作用(main effects)
・副作用(side effects)
と呼ばれる2種類の概念があります。

主作用は薬物本来の目的に有利な作用、
副作用はそこからはずれた副次的な作用です。

つまり、”副作用”という言葉には元々
「善し悪し」の概念はないのです。

たとえば”副作用”が逆に応用されて
新しい効果・適応になるということはよくあります。

しかし一般的には、
副作用というと「有害反応 adverse reaction」や
「有害事象 adverse event」と同義語で使われています。

どういうことかというと、
本来は薬と無関係に生じた症状もまとめて、
”薬の副作用”として一緒に認識されているということです。

具体的には、薬剤の添付文書や
患者に渡されるお薬説明書には”副作用”として
服用中(臨床試験中)に生じたすべての症状が書いてあります。

それらを眺めていると、
「どんな症状がでても不思議ではないな、怖いなあ。」
という感覚に陥ると思います。

しかし、専門家として
「それは薬のせいかもしれませんね」
だけではあまりに寂しいですよね。

なので、この講座では、
判別できる副作用はしっかり理解して、
予防、対処できるようになることを目標にしています。

電話対応や対面での質問でも
”副作用”に関する内容がほとんどと言っても
いいくらい多数の問い合わせがあります。

それぐらい関心度が高く需要のあるテーマなので、
一度しっかりまとめて理解できればと思います。

では、次回から具体的な内容に入っていきます。
次回は副作用の種類と分類についてです。

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