【副作用学講座Vol.5】SSRI(抗うつ薬)で吐き気がでるの?

こんにちは、第5回です。
今回は、抗うつ薬について
特にSSRI悪心・嘔吐テーマです。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、
投与初期に吐き気を起こす代表的な薬剤です。

現在発売されているSSRI(2013現在)の
承認時の悪心・嘔吐発現率は、
11.8~23.8%と非常に高い頻度になっています。

~2013年までに承認済のSSRI~
フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
パロキセチン(パキシル)
セルトラリン(ジェイゾロフト)
エスシタロプラム(レクサプロ)

ただしSSRIによる悪心・嘔吐には
反復投与で耐性が形成されるため、
治療にはそれほど大きな問題にならないとも言われます。

一方で、SSRIの抗うつ効果を得るためには、
一定期間の服用継続が必要ですが、
開始直後の吐き気で服用をやめてしまうリスクがあるわけです。

SSRIの副作用にはこのほかにも、
下痢、不安、イライラ、不眠、性機能障害、
排尿困難、頻脈などがあります。

これらの副作用も7~10日間(2週間以内)
落ち着くと言われているので、
まずは患者自身が”知っておく”ことが重要なんですね。

◆SSRIの悪心・嘔吐の対処方法は?

SSRIによる悪心・嘔吐は一過性で、
用量依存的と言われていますので、
漸増投与(少量からの投与)により予防できる場合があります。

また、空腹時投与による吐き気を予防するため、
食直後投与、内服直前に牛乳を飲むという方法もあります。

SSRIと消化管運動改善薬の併用により
悪心・嘔吐発現率が低いという報告もあり、
スルピリド、モサプリド、ドンペリドンが用いられています。

特に5-HT4受容体作動薬であるモサプリド
を併用した報告が多くあります。

そもそもSSRIによる悪心・嘔吐は、
5-HT3受容体刺激によるものであるため、
5-HT3受容体拮抗薬を使えばいいのではないか?

〇〇セトロン系の薬剤ですね。
これらは一般的には抗がん剤投与時における
制吐薬として使用されています。

しかし、SSRIの吐き気に対する適応はなく、
薬理的な相互作用が懸念されるため
実際は使用されていないのが現状です。

NaSSA(ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬)
であるミルタザピン5-HT3受容体阻害作用をもつため、
SSRIと併用すると悪心が改善したという報告もあります。

製剤的な工夫としては、
パロキセチンの徐放錠があります。
徐放化によりセロトニンの5-HT3受容体への
急激な刺激が抑えられ、嘔吐の服用が軽減されています。

以上、簡単ではありますが、
SSRIの悪心・嘔吐についてまとめました。

SSRIの吐き気については、
まずは患者に知ってもらい、
徐々に改善するものと理解してもらうことが大切です。

場合によっては制吐薬などを処方される
こともあるので、本来の効果が得られるまで
継続してもらうことが重要です。

では、次回もよろしくお願いします。
ありがとうございました!

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