苫米地英人先生の動画をみて、今学んだことをざーっとまとめていきます。
ちなみに、この方はすごい経歴と実力をもつ先生なので、興味のある方は調べてみるといいと思います!
今回は、不安や悩みという誰もが経験したことのある情動についてのお話です。
手のひらに人という文字を書いて・・・とかいう話ではありませんので、ご承知を!
大事な試験前、大勢の前での発表、日常的なちょっとした悩みから人生の悩みまで、すごく応用のできる知識かなと思いますので、ご興味あればどうぞ~。
目次
心に実体はない
悩みや不安を考える前に、まずは「心-こころ-」について認識を改めましょう。
心には形もなければ、実体もありません。ただの「現象」です。そして、その心から生まれるのが「不安や悩み」です。
「強い心を手に入れましょう!」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、そもそも心なんて存在しないのに強くすることなんてできません。
台風を想像してみてください。台風は実体があるように思えますが、それは人間がつけた「言葉」であって、台風なんていう「もの」は存在していないですよね?
単純に気圧の高低差によって、ある場所で強い風が吹いているだけなのです。
台風を指さしてみよ!と言われたら、どこを指さしますか?台風の中心?雲の厚いところ?台風の端っこ?
台風の中心って、台風の目、ですよね。そこはきれいな青空が広がっているはずです。それは、台風・・・とはいえないですよね。
雲の暑いところ、台風の端っこも、そこに近づいてみると、確かに風が強くふいているかもしれませんが、もし衛星からの写真がなければ、それはただの「強い風」です。
つまり、気圧の高低差が大きく強い風と雨をもたらす「現象」のことを、全体として(ゲシュタルトともいう)、私たちは「台風」と呼んでいるわけです。
心も台風と同じと考えることができます。そもそも、心というものはないし、それは脳内での情報伝達が生み出した、台風などと同じひとつの「現象」ということを理解することが大切です。
人間は不安があるから進化した!
これはよく耳にする話かもしれませんが、人は心配や不安を感じるからこそ生き残り、進化してきたという考え方があります。
そして、その事実から私たちの脳の構造がみえてくるのです。
私たちの脳は「失敗の体験」を強く記憶するように進化してきたのです。逆に「成功の体験」は記憶する必要はあまりないのです。
なぜなら、成功したということは「すでに自分ができること」であり、敢えて記憶せずとも、何度やっても基本的にまた成功するものだからです。
しかし「失敗」に関しては、同じ状況に直面したときには、前回と何か変えなければ、再度「失敗」するのです。
そんなことを繰り返していたら、命の危険にさらされ、自然淘汰され絶滅してしまうでしょう。
だからこそ、人は失敗をインデックス(索引)として記憶し、それをもとに「不安」を形成して次の機会に対処できるようにした、というわけです。
失敗とは何か?
一般に、失敗というと「うまくいかなかったこと」を想像するかもしれませんが、記憶や脳にとっての「失敗」とはそれだけではありません。
失敗とは、一言でいうと「予期していないこと」ということができます。それには、今の自分にとって嬉しいことも嫌なことも全部含まれています。
例えば、嫌な出来事というと自然災害があるかもしれませんし、大勢の前でいきなり無茶ぶりされて大スベリした経験かもしれません。
嬉しいことといえば、当たると思っていなかった宝くじが当選したことや、買っていた株が予想外に急上昇したことかもしれません。
それらは脳にとっては、予期できなかった「失敗」であり強く記憶に残ることになります。強すぎる「失敗の記憶」はトラウマとなって、後々苦しめられることもあります。
人の記憶には、海馬と扁桃体を含む大脳辺縁系が強く関与していますが、不安という情動もこれらの連携により生じる現象と考えられています。
海馬は短期記憶を処理しており、扁桃体は海馬と連携して情動をつかさどっています。よくよく考えてみると、情動(感情)というのは何らかの記憶がからんだものがほとんどですよね。
特に不安なんていうものは、嫌だと感じたシチュエーションのイメージを、脳が勝手に将来の出来事と重ねることにより生じるものだと思います。
こういう風にみていくと、だんだん不安や悩みの正体が見えてきますよね。
不安や悩みの解消は?
前置きが長くなりましたが、ここからは実際に使える知恵としてまとめに入っていきたいと思います。
まず、そもそも不安がなければ人は進化もしないし、成長もしません。何らかの不安があるから、努力するし、”今”の自分ではいけないと発憤できるわけです。
もっと具体的にいうと、試験の前になっても「不安」という情動がない人は勉強もしないし、当然ながら試験本番は何もできないんです。
大事な待ち合わせの時間に間に合わないかも!という不安がなければ、急げないんです。
これが好ましい状態とは、到底思えないですよね。
ということは、不安というのはやはり必要なものであって、それを否定する必要は全くないんです。つまり、不安を消したいなんて思わなくていいのです。
一方で「悩み」とは、「自分の理想としている状態」と「今の現実」をどうやって近づけるのかを頭で真剣に考えている状態です。
こういう風に言葉にしてみると、悩みってすごくいいことじゃない?って思えてきますよね。
ここでふと思ったのが、不安や悩みって何で問題かというと、多くの人が「自信をなくして立ち止まっちゃう」からなんだと思うんです。
不安、悩みそのものはいいものだけれど、そこで袋小路のようにサイクルに入っちゃって動けない、これがよくない。
やっぱり、こういう視点で大切なのは「行動」を止めないことだと思います。
最後まで立ち止まらず、最大の努力をすること、そして後悔しないように生きること、です。
不安が強いほど、人は努力できるし、そのイベントに対して十分な準備もできるのです。ということは、不安が強い人はラッキーですよね!
一方で、不安が人生のマイナスに感じているのであれば、そんなものは初めから存在しない、ただの現象である、と割り切ってみてはいかがでしょうか。
結局のところ、自分がどんなに不安に思っていても、高いところにあるものは地面に落ちるのです。「起こること」はどうやったって起きるのです。
私たちにできることは、あきらめず自分の力を出し切ることだけなのです。そして、思うような結果にならなくても、それは不安でもないし、悩みにもならないのです。
そこから得た「失敗」を次に活かすだけです。
うん。これは誰に向けて書いたのだろう(笑。なんとなくいいこと学んだのでまとめてみました。
勘のいい方は、明日から活かせる知恵だし、人生に悩める方、国試を受ける学生にも読んでもらいたい記事になったかなぁと個人的には思っています(笑
何かしらの学びや気づきになると幸いです。ではまた!
コメント
匿名で失礼します。
今日行われた某予備校の模試で
元々悪い成績がさらに落ちてしまいました。
年末年始もだれずに勉強していたのですが、、
ショックで勉強法を探していた所このブログにたどり着きました。
過去問ベースの勉強法に今からチャレンジしてみようと思いました。
間に合いますかね、不安でいっぱいですが、最後まで諦めません!
何かアドバイスくれると嬉しいです。
記憶の持続の具体的なやり方とかあれば泣いて喜びます(._.)
コメントありがとうございます。
”年末年始もだれずに勉強”、素晴らしいですね!
そういう努力する姿勢は今後の宝になると思いますよ^^
マインド面でいうならば、「結果」にフォーカスしないという視点も大切かと思います。(といっても、試験に落ちてもいいやっていうことではありません!笑)
そうではなく、これだけやったから「私として後悔はない」、と堂々と言えればいいのです。焦る必要はありません。
そういう努力をした後で、結果がでなかったときには単にやり方を間違えていただけです。
なぜうまくいかなかったのか?ということを考える必要があります。
>今日行われた某予備校の模試で
元々悪い成績がさらに落ちてしまいました。
これはすごくチャンスです。自分が分かっていない(覚えていない)項目がはっきりとわかったのです。まずは、他の過去問や問題集に手をつける前に、模擬試験の内容について、
・なぜこの問題が解けなかったのか?
・どういう知識があったら、正解を選ぶことができたのか?
この2点を徹底的におさえてください。
そして、それらの項目を「どうしたら自分が覚えられるのか?」をこれまたじっくり考えてください。
⇒これがそのまま長期記憶につながります。
復習に時間がかかってしまうとは思いますが、新しい問題をやるよりも、模擬試験の内容をまずはしっかりと合格点、というか満点とれるようにしてください!
そこまでできればその周辺知識も含めてかなり力がついているはずです。
まずはこれらのことをやって、また不安なことなどでたときには相談を!!
応援してます(^o^)/