かかりつけ薬剤師を一般人にも分かりやすく説明するよ!メリットはあるか?

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ニュースにも取り上げられた「かかりつけ薬剤師」や「かかりつけ薬局」という突如出現したワード。

これはいったい何なのか?

今回は、一般の方でも分かりやすく説明してみましたので、よかったら覗いていってください!

ちなみに筆者は薬剤師ですが、薬局の実際の経験もからめながら、患者さんにメリットがある情報を伝えていきますよ!

では、早速どうぞ!

目次

かかりつけ薬剤師ってそもそも何ぞ?

「かかりつけ医」っていうのは何となく耳にしたことはあるでしょうか?

体のどこか気になる症状がでたときに、まず最初にかかるお医者さんのことです。

いきなり大病院を受診することは今のご時世できませんから、まずは身近にいるお医者さんに診てもらって、必要なら紹介状を書いてもらって専門医へ、という流れになります。

(話は飛びますが、今回の診療報酬改正で大病院にいきなり受診すると「罰金5000円以上」が科せられるそうです。こわいこわい!)

でも、少し昔にさかのぼると、この「かかりつけ医」の役割を薬店にいる薬剤師が担っていた時代があったのです。

軽い症状であれば、市販薬を買ったり、民間療法を使ったりして治していたわけです。

それこそ、今のコンビニ受診なんていわれる以前は、病院ってかなりハードルが高いところで、よほどの症状じゃなければ受診しないという時代があったそうです。

そのときに「健康相談役」を請け負っていたのが、薬店のおじさんやおばさんだったと。

要するに、国としては医療費をカットしたいので、病院にあまり受診してほしくないわけです。この一つの方法として、薬局を医療の窓口にしていきたいというのが、目的その①です。

なおかつ薬局の薬剤師は、全国に星の数ほどいるのでその人たちをなんとか有効活用していきたいと考えているのです。

で、まあこれは長期的な話で、直近の問題としては「薬の出しすぎ」と「残薬」を何とかしたいっていう状況があります。

はっきりいって、病院のお医者さんは忙しいのでこんな話に付き合っている暇はないんです。

患者さんが飲んでいようが飲んでいまいが、必要だと自分が思った薬は出すし、他院の薬だって全部把握しているわけではありません。(※もちろん中にはしっかり行っている先生はいらっしゃいます)

実際に、患者さんの家に行ったらダンボール満杯になった残薬がみつかったりすることも少なくありません。「残薬はこの間捨てたよ!」なんてのは日常茶飯事です。

また、いろんな診療科を受診して、同じ胃薬が何種類も出されていたり、痛み止めがあっちこっちから出されてる!なんてこともザラにあります。

こ・こ・で!

じゃあ、これらを薬剤師に管理してもらいましょう、のいうのが「かかりつけ薬剤師」です。

1人の患者さんが飲んでいるすべての薬(市販薬や健康食品も含めて)を把握して、飲み合わせや残薬などをまとめて管理してもらおうというわけです。

つまり、患者1人に対して薬剤師は1人が対応することになります。「My薬剤師」ってことですね。

なんとなく分かってきたでしょうか?

では、もうちょっと「かかりつけ薬剤師制度」の内容に踏み込んでいきますね。

かかりつけ薬剤師の条件

とはいっても、薬剤師ならだれでも「かかりつけ薬剤師」になれるわけではないんです。

当たりまえですが、まだ現場の知識がない新人さんや勉強をまったくしていない薬剤師に、自分のかかりつけ薬剤師になってほしくないですよね??

ということで条件があります。

その① 薬局に3年以上勤めて、現場で働いた経験がある

その② 薬局に週32時間以上勤務していて、半年以上その店舗に勤務している

その③ 薬剤師の研修を受けて、何かの認定や資格をもっている

その④ 地域の講演会などで発表したり、社会活動をしている

ざっと、最低限こんな条件をみたす薬剤師が「かかりつけ薬剤師」っていうのになれることになっています。

要は、勤務する薬局にある程度長い期間働いていて、同じ患者さんと何回か接していて顔見知りになっている勉強家の薬剤師という感じ。

そーゆー薬剤師と患者さんがお互いに相思相愛であれば、晴れて「かかりつけ薬剤師」になれるのです。

契約をかわすか?

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じゃあ、実際にかかりつけ薬剤師になってもらうにはどうするかというと、「契約書」をかわします。

具体的にどんな契約書かはこれから指定があると思いますが、ちゃんと書面に残して患者さんが任命することになります。

なので、口約束で「あなたがかかりつけ薬剤師ね~」という乗りでやってもらうものではありませんので注意してくださいね。

というのも、この制度「料金」が発生するからなんです。。。

でも、お高いんでしょ?

具体的にいくら料金がかかるのか、というと少し計算が面倒なのですが、追加料金が3割負担で最大100円程度発生します。

テレビではよく700円という数字がでますが、これにはカラクリがあって、かかりつけ薬剤師じゃなくても、380円~500円の基本料がかかっています。

つまり、実際にはその差額である200円~320円の3割なので、MAX100円程度の追加料金になるというわけです。

ちなみにこの追加料金は、薬局に処方せんを持っていく度に追加されます。(とはいっても、月に2回の受診であれば月に200円だけですけど・・・)

この100円を払う価値があるかないか?というところが、今回のキーポイントになります!

薬局が夜のお店になる!?

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これが非常に物議を醸しています。

なぜなら、かかりつけ薬剤師の条件には次の文言があります。

患者に対する服薬指導等の業務はかかりつけ薬剤師が行うことを原則とする。かかりつけ薬剤師以外の保険薬剤師が服薬指導等を行った場合は当該指導料を算定できない。

つまり、毎回お気に入りの薬剤師を指名できるというわけ。

さらに、こんな超強烈な一文が、

患者から 24 時間相談に応じる体制をとり、開局時間外の連絡先を伝えるとともに、勤務表を作成して患者に渡すこと。

ひぇ~~~。

これを、よくない方向に解釈するとどうなるのか・・・

非常にまずい状況になってしまうんでは?といろいろと批判されています。

現在の薬局では、よほどの理由がない限り薬剤師の指名というのはされていません。

そういう薬局もあるそうなのですが、複数の薬剤師を抱えているほとんどの薬局では、その日に患者対応の担当をしている薬剤師が説明してくれます。

一方、一度「かかりつけ薬剤師」を指定してしまえば、基本的にその後ずっとこの薬剤師が対応してくれるようになります。(もちろん不在時には他の人が担当します)

この条件をどういう風に悪用するかは、これを読む方のご想像におまかせしますが、一部の人々から「薬局が夜のお店のようになってしまうのでは?」という声が上がっています。

しかも、かかりつけ薬剤師には、24時間連絡をすることもできてしまいます。

これなんてもはや・・・。

この話はこのくらいにして、あんまり掘り下げるのはやめておこう。うん。

絶対に悪用しちゃだめですからね!

かかりつけ薬剤師にメリットはあるの?

結局のところ、かかりつけ薬剤師をお金払って指定する意味ってあるの?という話をしたいと思います。

ズバリ、あなた次第です。

というのも、薬に関する相談、飲み合わせの確認、健康の相談、サプリの相談、残薬の整理、医師への伝達という仕事は、すべて普通の薬局薬剤師がやってくれることです。

かかりつけ薬剤師じゃなくても、きっちりとやってくれます。

24時間・休日の電話相談だって、今ではほとんどの薬局が対応しています。

つまり、新しい仕事って基本的にないんです。

ただ、かかりつけ薬剤師を指定していないと、その時の担当している薬剤師がやってくれることになるので、毎回違う薬剤師になってしまうことはあります。

もし、あなたが「この人は信頼できる人だ!」っていう薬剤師に出会ったときには、ぜひ「かかりつけ薬剤師」にしてあげてください。

もちろん選ばれた薬剤師だって「ひとりの人間」です。

指名してくれた方は頭によく残りますし、より親身になってあなたの健康を気遣ってくれるはずです。(もちろんすべての患者さんに平等に対応はしていますよ!)

何か困ったときに、その信頼している薬剤師の意見を直接聞くこともできるのです。

そういう「心強さ」「安心」というものが欲しい方は、ぜひこの制度をフル活用してみてください。

きっと、その薬剤師はあなたの力になってくれるはずですから。

ヤバイ、我ナガラヨイ話ヲシテシマッタ。

28年度からできた新しい制度「かかりつけ薬剤師」ですが、今後どのように浸透していくのか楽しみですね。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

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コメント

  1. アズラック より:

    しゅがあ様他皆様方各位

    はじめまして!30代後半、男性、精神疾患患者の、アズラック(H.N)と称する者です。
    週に一度の頻度で、病院、薬局に通っております。
    いわゆる精神疾患は、一般の風邪などの症状などとは違い、治療が極めて長期に及ぶこともそんなに珍しくありません。
    この私も、もう10年以上の長期にわたり、今の病気と向き合い、通院を続けてきております。

    今年の4月から「かかりつけ薬剤師」という制度が新たに発足していたことを、つい最近になって知り、つい先日、早速、いつもお世話になっている薬局で、一人の女性薬剤師を、私のかかりつけ薬剤師として指名いたしました。

    実はこの度の私のかかりつけ薬剤師の指名は、正規のかたちをとりません。
    理由は、薬局が、かかりつけ薬剤師を派遣するに十分な、基準を満たしていないからみたいなんです。

    正規にかかりつけ薬剤師を患者が指名するには、その薬剤師が最低でも「研修認定薬剤師」の認証を受けていなければなりません。それ以外にも、その薬剤師の出所になる薬局にも一定の基準が求められ、私の通いつけの薬局は規模の面ではとてもこじんまりとしたところですので、そういった基準をまだ満たせてはいないようなのです。

    従いまして、私のこの度の薬剤師指名でも、それによって指名料が発生したり、あるいは書面を通して正式な申し込みを行ったりという事は、まだしておりません。
    ただ、指名料が発生したとしても、それは本当に数百円程度の話。べつに課金されたらされたで、私はべつにいっこうにかまいませんが。

    ところで、あとあとになって知って少し驚いたのですが、私がこの度、正規のかたちは取りませんが、それに準ずるかたちでかかりつけ薬剤師に指名した彼女は、何と、かかりつけ薬剤師として指名を受けるために必要な「研修認定薬剤師」の認証を、ちゃんと受けているとのこと。
    繰り返しになりますが、この度の私の指名は正規のかたちを取らないので、本来はそのような条件も求められませんが、それとは別に、彼女は自身で、その指名を受けるに必要な基準を満たしていたのです。
    彼女は彼女で、この私が自分で(勝手に)いろいろ調べて、自分が研修認定薬剤師であることを知って、それで指名をしてきた、と考えていたそうです。
    彼女がちゃんと研修認定薬剤師の認証を受けていたことを知ったときは、さすがにちょっと驚きました。彼女曰く、私がいつもお世話になっている薬局で、研修認定薬剤師の認証を受けている薬剤師は、現時点では、彼女を含めて2名だけとのことでした。

    しつこいようで恐縮ですが、上記の通りであったとしても、指名料は発生いたしません。
    薬剤師本人が指名を受けるための条件をクリアしていても、彼女の出所になっている薬局さんが、かかりつけ薬剤師を正規に派遣できる条件をクリアできていないから。
    車の世界でいえば、ハンドルを握ることになる人間は、運転免許を持っているものの、その人間が乗ることになる車本体が、車検を通っていない、というような状態。これだと、たとえドライバーが免許を持っていても公道を走れません。私がいま持病のため行きつけとしている薬局さんは、まさにそういう状態みたいです。
    つまり、ソフト面では条件がクリアされていても、ハード面ではクリアできていないという状態ですね。
    繰り返しになりますが、指名料が発生したとしても、それは数百円程度のレベル。それでそれ相応のお世話をしていただけるなら、安いもんです。だから、少なくても私個人的には、課金は大した問題ではありません。

    ここで、今般の「かかりつけ薬剤師」の制度について、比較的わかりやすく紹介している動画サイトをご紹介します。すでにご覧になられた方も、もしかしたら多いかも知れませんが、いちおうお付き合いください。
    映像は大きくて見やすいです。しかし、音声案内の方が高速で、少し聞き取りづらい一面があります。この点についてはご容赦願います。

    https://www.youtube.com/watch?v=qae8WhHQlBw

    さて、本件については、最初にしゅがあ様がとても分かりやすくご説明くださっております。これにより、私も本制度について、より理解が深まったところでございますが、正直に申し上げますと、全てに納得がいったわけでもなく、一部、まだ十分に理解が深まっていない部分も少しですがあります。

    私が本制度に関するいろいろなサイトを見て回ると、かかりつけ薬剤師の実際の仕事は、かなりの広範囲にわたっている様相が見て取れます。
    一部のコメントには、かかりつけ薬剤師は、基本的に、お薬を渡す際に、その患者の専属となる、と書いてあり、確かにその通りなのですが、それ以外にも、自力では薬局に行ったり、あるいは行けたとしても、調剤に要する時間を、ずっと待っていられない人、これは具体的には、お年寄りが中心になってくると思いますが、そういった患者さんに対しては、薬剤師さんの方から、その患者さん宅に出向き、お薬を届けたりします。
    さらに、例えば患者の血圧測定や、その他、必要があれば、医師や看護師に連絡を取り、彼らを訪問医師、訪問看護師として、患者宅に召喚する役目も担います。
    つい今しがた、薬剤師が血圧測定、と書きましたが、血圧測定なんて言うのは、本来は看護師の仕事ですよね。それを薬剤師がやっている。
    もしかしたら、看護師や医師が患者宅に出向く前に、薬剤師で済んでしまうことは、全部薬剤師さんにやってもらっちゃおう!という狙いも、もしかしたらあるのかも知れません。
    そのうち、自身の力では用足しが出来なくった、主に高齢患者さんとかの、おむつ替えまで、薬剤師さんがやったりするようになるんじゃありませんか(笑)。

    長くなりました。
    この度、私が指名した女性薬剤師さんは、一言で簡単に言ってしまえば、とても親切な方です。
    薬剤師さんの中には、お薬を患者である私に渡すとき、ポイっと薬だけ私の前に出して、それで奥の方へ引っ込んでしまう人も、いたりします。
    そんな中にあって、彼女は、いつものように行っている私が相手でも、しかも薬のメニューもそれほど変わらないにも関わらず、お薬一つ一つについて、あたかも初めて来局した患者さんに初めて説明するような感じで、非常にていねいに説明してくれます。
    これが、私が彼女を最も信頼のおける薬剤師として、決して正規のかたちではありませんが、いわば準かかりつけ薬剤師として、指名した、いちばんの理由です。

    ついこの前、彼女を私の専属とするかたちで、初めてお薬の説明を受けましたが、これからも彼女にはいろいろな面でお世話になっていくことになるでしょう。

    おしまい

  2. 猫好き より:

    アズラックさんですか…。はじめまして、薬学生の猫好きです。
    私も行きつけの薬局は決めていますが、かかりつけ薬剤師をどうするかは、まったく決めていません。薬剤師が認証を受けているかも不明(私が調べていないので、どうとはいえませんが…。)なので、まあ、なんかあったら薬局に駆け込めばいいやという感じです。
    薬学生であり、今後アズラックさんみたいな長年疾患と向き合っていかねばならない患者さんと、実習で向き合っていくことになりますが、実習生とそういう関わりをもったことがあれば、どういう向き合い方をしてもらってありがたかったとか、なにかしら、
    実際に体験したことがあれば、教えてもらえたら嬉しいです。
    今後も、ともに、学んでいけたらいいなと思います。

  3. アズラック より:

    猫好き 様

    はじめまして!アズラックと申します。

    さて、早速ですが、私、アズラックは、いわゆる薬学部の実習生の方と、直接に接した経験は、少なくとも自身の記憶する限りでは、まったくございません。

    従いまして、この度の猫好きさんのご期待・ご希望には、大変申し訳ありませんが、お応えすることはできないと思います。

    私も大変無知でございまして、いわゆる医師や看護師に実習が必要なのは、かなり前から承知しておりましたが、薬剤師の方にまで実習が求められることは、この度の猫好きさんからのメッセージをいただくまで、まったく存じませんでした。
    申し訳ありません。

    さて、猫好きさんは、行きつけの薬局はお決めになられているものの、そこでかかりつけ薬剤師の方をお決めになるということは、されていないとのこと。
    そうですね。少なくても今の時点では、ほとんどの方は猫好きさんと同じように、通いつけの薬局は決めていても、かかりつけの薬剤師を決めるまではされていないという方が大半だと思います。
    むしろ私のような人は少し珍しいかと・・・。
    私が通う、その薬局の、指名を受けた薬剤師ご本人の方や、この薬局の管理薬剤師の方も、自分や自分達のところの薬剤師が患者から実際に指名を受けたことに対し、少し驚いた様子でした。

    今後ともよろしくお願いいたします。

  4. 猫好き より:

    実は、薬学部が四年制から六年制に移行してから、五年の大半を実習につぎこむことが、きまりになったためです。今までの四年制の弊害であった物対人から、人対比への移行を目的に、六年制において実習をおこなうことで少しでも、現場慣れといいますか…実際の現場の様子なんかを見るよいきっかけ作りのためではないかと解釈しています。
    なるほど、実習生との関わりがないということですか…わかりました。
    私も、実習にもうすぐいくことになるので、結構不安を感じています…。
    アズラックさんに大変失礼を申しますが、私は、精神科領域に少なからず、不安を感じています。
    それは、教科書的にはあまり、いいように書いていないものをそのまま知識として、
    もたらされている弊害と申しますか…そのような特徴があるものだと思っていました。
    しかし、実際に臨床においては、そんなことはなく、少し意思の疎通がうまくいかないだけで、そんなに心配する必要性はないということを、ある本の記載をみて、少し気持ち的に軽くなりました。
    アズラックさんも、かなり明るそうな方であるという印象がありますが、長年疾患と向き合っていくうえで、大変なこともあっただろうとお察しします。
    ここに来られて日が浅いかもしれませんが、しゅがあさんをはじめ、多くの方が心の支えになってくれると思いますので、いつでも、このサイトに伺ってみてください。
    お互いに、適切な理解を深め、学んでいけるようにしたいと思います。
    よろしくお願いします。

  5. しゅがあ より:

    皆さんにこのように交流いただけて何よりです^^

    かかりつけ薬剤師はまだ始まったばかりで、この制度が浸透していくか否かはもうしばらくの運用を見ていく必要がありますね。

    ただチェーン薬局と中小薬局では、温度差というか扱い方が違っているようですね。

    調剤報酬が事実上どんどん下げられていくなかで、かかりつけ薬剤師指導料を可能な限り取っていき、減収を防止するという対応がとられているところも少なくないようです。

    これ自体は、会社都合上仕方のないことではありますが、実際に利用者に満足してもらえるかは今後評価されていくと思います。

    そもそもこの制度を積極的に利用したいと考えている人、というか「かかかりつけ薬剤師」っていわれてピンとくる人というのは現状ほとんどいないと思うんですね。

    薬局という場所を、処方せんをもっていけば薬をもらえる場所としか考えていない人がほとんどだと思うんです。馴染まないのは当然です。

    別にその印象自体が悪いとは個人的には思っていなくて、必要な時に必要なサービスが受けられれば特に問題ないですよね。

    もちろん患者さん自身が思っている薬の「リスク」と本来潜在しているリスクとは乖離している場合もあって、そういうケースでは積極的な介入が必要だとは思いますけどね。

    しかし、サービスの押し売りはどちらにとってもしっくりきませんし、気持ちのよいものではありません。

    なので、利用したい方が上手に使ってもらえればよい制度かなと個人的には思います。

    ただ、かかりつけ薬剤師を指定したからといって、自分だけの都合で利用しまくろうとは思ってほしくはないです。お互いに一人に人間ですし、周りへの配慮もマナーとしてもっておいていただきたいです。

    時間外の対応も可能ではありますが、緊急性がないのに夜間に連絡したり、ほかの患者さんがたくさん待っているのに、長時間の世間話につきあったもらったり、というのはマナーとしては好ましくないですよね。

    そういった配慮があって、初めて良好な関係が築けるものだと思います。

    お互いに信頼して気持ちの良く対応ができるとよい制度になるではないかな、と個人的には考えています。

  6. 猫好き より:

    こんにちわ、猫好きです。
    人と人のつながりからできる信頼関係から、かかりつけ薬剤師を指名してもいいと感じる薬剤師と出会えたらしめたものですしね。
    最低限の礼儀も持ち合わせていることも患者と薬剤師という関係では必要不可欠であると思います。医師には言えない薬のことでも、薬剤師なら言えるし、もし、具合が悪くなったら医師の受診を受けようという気になるかもしれません。
    私も、痛みが移動することがあって、処方された薬ではどうしても効いていないと不安になり、最終手段で他の痛み止めを飲んだ経験があります。この時、自分でも調べていたので、大丈夫であると思っていましたが、どうしても気になり、薬剤師さんに連絡したところ大丈夫であるということで、飲み合わせに問題はなかったということで安心した次第です。
    このように、薬剤師が二十四時間緊急連絡先として機能している例は、たぶん他にないと思います。今回の場合の薬局は、連絡先がちゃんと書いてありました。
    このようにもしもの場合の安心感があることは、患者の立場になったときに痛いほど感じることになります。一方で、薬剤師さんにとったら、え、そんなことがあるのか…という驚きもあると思います。
    私がかかりつけ薬剤師に思うのは、患者さんの心と体の健康に寄与できる薬剤師であると思います。薬のことなら専門性があるよ…だけではだめだと思うのです。
    本当にしないといけないことは、患者さんの健康を守るための活動を行うことであると思います。ある薬局経営者の言葉に、あなた(薬剤師)は、何を患者に与えますかというものがありました。本当にその通りであると同時に、そういうことができる薬剤師になりたいと思います。