今回はさっくりと
軽い感じで読める内容なので
休憩タイムにでも。
患者さんと話していると
時に、思いもよらない質問を受けることがあります。
今回も、なるほどなぁ~
と思う内容だったのでシェアしたいと思います。
問題の錠剤は、
ランソプラゾールOD錠「タイヨー」。
質問の内容はこう。
「口で溶ける際に甘味を感じるんだけど、
これって血糖値には影響ないの?」
う~ん、
常識的に考えると、
血糖値を上げてしまうような錠剤を製造するとは考えにくい。
なので、
「若干甘味があるかもしれませんが、
血糖値を急激に上げることはないでしょう」
と、簡単に答えてしまうこともできかもしれない。
でも、その答えでは
なんかしっくりこないなあと思ったわけです。
薬剤師っぽくない!
なぜ、甘味を感じるんだろうか?
何か成分として入っているかもしれない。
と、いうことで添付文書の登場です。
添加物の欄には下記の成分が記載されています。
D-マンニトール球状顆粒、L-アルギニン、ヒプロメロース、D-マンニトール、タルク、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸Na、ポリソルベート80、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、クエン酸トリエチル、マクロゴール6000、グリセリン脂肪酸エステル、クエン酸水和物、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、含水二酸化ケイ素、トウモロコシデンプン、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、香料、アラビアガム、デキストリン、ステアリン酸Mg、軽質無水ケイ酸、その他3成分
この中で口に入れたときに
甘味を感じそうなのが、
・D-マンニトール
・アスパルテーム
ですね。
ちょっと調べると、
D-マンニトールは糖アルコールの一種。
血糖値には併用せず、吸収されてもほぼ尿排泄です。
アスパルテームは
コカコーラ・ゼロ!
言わずとしれた人工甘味料ですね。
患者さんが口の中にいれたときに
感じた甘味の正体はこれだったのでしょう。
で、あるならば、
説明としては、もっとかっこよく。
「この錠剤は口に入れたとき、ほのかに甘味を感じます。ただ、血糖値には影響しない甘味料によるものですので、糖尿病の方でも安心して飲める錠剤です。」
という感じになるかもしれません。
が、実際に厳密なことを言えば、
微量のデンプンが入っているので、すこーし影響するかもしれません^^;
こういう素朴な質問から
添加物の大切さを意識する機会をもらったんですよね。
こういうところって医師は
ほぼ気にしないと思うので
薬剤師ならではの視点かな~って勝手に思っています(笑
「素朴な疑問を学びに変える」
すごく大事なことだと思います。
今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。
では、また~!
コメント
薬学部3回生の者です
このブログで日々知っている言葉や薬物名出る度にニヤニヤしてしまいます><
主さんのように説明の上手な薬剤師になれるように頑張ります!
えくさんへ
勉強したことが実際に現場で使われていると嬉しくなりますよね^ – ^
これから実習もあると思うので、学生のうちにしかできない勉強をしっかりがんばってください!
嬉しいコメントをありがとうございました!(^○^)