オーソライズドジェネリックの意味は?

先発品
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オーソライズドジェネリック

ジェネリックがやっと浸透しつつあるかと思えば、
次はオーソライズドジェネリックが流行りそうだ。

まずは中身について。
ジェネリックというのはすごくシンプルだ。

先発品の「有効成分」の特許が切れたので、
他社もその「有効成分」いわば主成分を使って
薬を製造できるというわけだ。

薬は「有効成分」のみでつくられている訳ではない。
錠剤に固めるための添加物や安定性を保つための
安定剤なども含まれている。

ジェネリックは基本的に先発品とは
添加物も違えば、製造法も違う。

本質的な結論としては、
「先発品≠ジェネリック」
なのだ。

また、基本的にジェネリックの製薬会社と
先発品の製薬会社とは繋がりはない。
むしろ競争相手・敵というべきだろう。

で、オーソライズドジェネリックについてだ。
オーソライズド=Authorisedという英語で、
「権威を授けられた」「認可された」という意味である。

つまり、特許を使う権利を与えられた
製薬会社がつくるジェネリックということだ。

さらにいうと、先発品会社の子会社
であることが多い。

これの何がメリットなの?ってこと。
自分も最初はピンとこなかった。

でもちょっと考えてみればみえてきた。

ジェネリックが普及して困るのはどこだろう?
もちろん先発会社だ。

何十年、何百億円という時間と費用を
かけて開発した薬を特許がきれたという理由で
他の製薬会社に安売りされるわけだから。

ジェネリック会社はこの莫大な時間や費用をかけることなく
圧倒的に簡単な試験のみで薬を発売することができる。

そりゃあ先発会社はおもしろくないだろう。
そこで考えた手法がオーソライズドジェネリック。

じゃあ自分でジェネリック作っちゃえばいいんじゃない?
ということだ。

それってどういうこと?って再度疑問を持たれると思う。

先発会社の下に子会社をつくって、
そこでジェネリックを販売すれば、
特許が切れても利益を確保できるというわけだ。

このメリットは、先発と添加物・見た目
・大きさ・製造法など全く同じジェネリック
をつくれるというだ。

それって先発品じゃんっていうことだが、
手続き上はジェネリックの扱いになる。

他のジェネリック品ももちろん多数発売されるが、
先発品と全く同じっているのは圧倒的に有利だ。

先発品もそのまま発売を継続しつつ、
オーソライズドジェネリックも同時に売ることで
他社のジェネリックを防止するというわけだ。

これは海外ではもはや一般的な手法のようだ。

いままでは配合剤やOD錠で特許の延命を
図ってきた先発企業ですが、この手法が
広まれば主流になるかもしれない。

ちなみに。。。
先発品と後発品は識別できるように、
刻印を変更しなければならなかったり、
PTP(パッケージ)のデザインにも特許がある。

なので、錠剤の刻印やシートの色など
は異なる可能性がある。

以上、多少偏りはあったかもしれないが、
少しでも理解の助けになれば幸いである。

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