持田製薬のムービー結構力入ってておもしろかった^^
⇒http://www.mochida.co.jp/dis/medicaldomain/psychiatry/lexapro/info/mov.html
現在使われているSSRIはルボックス(デプロメール)、パキシル、ジェイゾロフトの3種類と、こいつが加わることで4種類になっている。
で、このレクサプロ(エスシタロプラム)は、
ASRI (アロステリック・セロトニン再取り込み阻害薬)
という新しい概念に属する薬らしい。
それってなんぞや?
酵素のアロステリック部位ってのはみなさんも大学の授業で聴いたことあると思います。
活性中心以外の部位に結合して、酵素の活性を制御できるってことだったかな。
今回のレクサプロで言えば、 いままでのSSRIが結合していた部位のほかにもう一か所結合できる場所があって、その阻害作用をより強固なものにできるということらしい。
これは↑のムービー観たらすごい分かりやすい。
そして、これによって何がいいのかというと、
①セロトニン選択性がより高まった。
②半減期(ブロック時間) が長くなった。
ということ。
①でいえば、他の神経伝達物質の影響が少なくなり副作用が減り、その原因がクリアになるかもしれない。
②で言えば、これが直接な理由かはちと分からなかったが、この薬は維持量でいきなり開始して、漸減もあまりいらないらしい。
有効性に関してはこのデータが。
パロキセチンと比較しても互角の効果ですと。
<脱線!>
ただプラセボでも十分効いてるんですよね。。。
個人的には、抗うつ薬って根本的な解決にはならんと思うわけです。
日々のストレスに対するドーピングのようなもので、
薬を使うのと同時に環境や考え方も変えていかないと何の解決にもならないと思うのです。
誰だって気分の上下はあるし、ストレスのない人間はいないでしょう。
それを病気と診断してあげて、薬飲ませるのは簡単ですよ。
本人も病気だと言われて安心する部分もあるでしょう。
でも、それで真の解決には繋がらないでしょう。
薬飲むくらいだったら、自己啓発本やドキュメンタリーなんか見た方がよっぽど効果あると思うんだけどね。
根本的な考え方や感じ方を変える必要があると思うんだ。
心の病気は心で治すしかないんではないかと。
とまあ、僕は「できるだけ薬は使わせたくない薬剤師」なので(笑、
こんな愚痴もこぼれてしまうわけです。
無駄な薬は使わせたくない!って本気で思っているので。
で、現時点で薬剤師として何ができるのかというと、
やっぱり適正な使用と副作用モニタリングかなって思います。
この薬ももちろん副作用はないわけではなく、
総症例550例中、409例(74.4%)に副作用報告あり。
悪心131例(23.8%)
傾眠129例(23.5%)
頭痛56例(10.2%)
口渇53例(9.6%)
浮動性めまい48例(8.7%)
倦怠感39例(7.1%)
下痢34例(6.2%)
腹部不快感32例(5.8%)
このあたりを注意してみてあげて、2週間程度で副作用も軽くなっていって、抗うつ効果もみられてくることをしっかり教えてあげることが大切かなと。
まずはアドヒを向上してあげて、いずれは薬に頼らない生活を手に入れてもらいたいです。
<服用方法>
通常、成人はエスシタロプラムとして10mgを1日1回夕食後に経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行い、1日最高用量は20mgを超えないこととする。