塩が水をひっぱって便秘解消!

久しく出てこなかった新しい便秘薬。
その名も「アミティーザ(一般名:ルビプロストン)」


amithiza

どんな薬かというと、塩を腸内にひっぱって便を柔らかくするというもの。
詳しくいうと、クロライドイオン(Cl-イオン)を腸内にひっぱってくる。

さらに詳しくいうと、
30種類以上発見されているクロライドチャネルのうち、
小腸では小腸上皮に局在するClC-2(タイプ2クロライドイオンチャネル)を活性化する。

ちなみに、ベンゾジアゼピン(BZ系)薬が作用するGABA受容体もこのクロライドチャネルを内蔵してて、神経細胞を過分極させることで興奮を抑えるものだったな。
この辺は薬剤師なら詳しいところ^^

で、今回は神経の話ではなくて、腸管内にクロライドイオンを移動させ、イオンバランスにより結果としてナトリウムイオン(Na+イオン)も腸管内に移動してくるというもの。
浸透圧を生じさせて、腸液(水分)の分泌を促して便がやわらかくなるというわけだ。
要は、マグミットみたいな塩類下剤を生理的なイオンで同じ状況を作り出してあげるってイメージなのかなと。

適応症は注意が必要で、
「慢性便秘症(器質性疾患による便秘は除く)」なので、薬剤性の便秘や症候性便秘には適応はない。

副作用は割と安心で、一般的な胃腸障害が中心で重篤なものはないようだ。
下痢、悪心、腹痛。。。

ちなみに、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には使用禁忌
妊婦の場合、胎児に小腸を圧迫される場合が多いせいか、便秘症になり易い。アミティーザは胎児移行があり、動物実験では胎児喪失も。ちなみに乳汁移行もあるみたいなので、授乳婦も注意ですね。

価格は?
1カプセル156,6円、1日2回で313,6円。
1ヶ月あたり3割負担で3千円弱、1日で缶コーヒー1本くらいらしい^^
高いか安いかは、やっぱり効果次第ですかね。。。?

センノシド、酸カマでなかなか便秘のコントロール難しい人も多いので、こういう新しい薬が”安く”でてくればいいなあ~と。
ちなみに私はまだ調剤したことないのですが、出している方いれば効果のほどを訊いてみたいです!

では!

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