グレープフルーツジュースと薬の飲み合わせは?

GF

かなり有名な内容で
いまさら感がありますが笑、ご興味があればどうぞ!
(知らなかった内容も、もしかしたらあるかも・・・!)

◆なんでそもそもグレープフルーツだったの?

ここ結構疑問ですよね?
無数の食品があるなかで
なぜグレープフルーツジュース(GFJ)だったのかと。

好きな人は好きだけど、
そんなに口にする頻度は高くないのでは?
そんな風に思った人もきっといるはず!

きっかけはGFJそのものではなく、
お酒(アルコール)だったのです。

海外のある研究者が
お酒と血圧の薬の飲み合わせを調べよう
としたらしいのです。

ただアルコールって
特有の風味がありますよね。
それをGFJで消してしまおうとして混ぜたのです!

そしたら、GFJを飲んだ人で
やけに低血圧になり薬の血中濃度も
上がってしまっていたのです。

よくよく調べてみると、
GFJ自体に血圧の薬の効果を
強めてしまう成分が含まれていることを発見したのです。

現在では、その成分が
『フラノクマリン』という物質である
ことが分かっています。

◆フラノクマリンはどうやって薬の効果を強めるのか?

フラノクマリンによる影響は、
薬の血中濃度を高めることで
生じるものです。

消化管の薬物代謝酵素である
CYP3A4(チトクトームp450 3A4)という
酵素を阻害する作用があるのです。

CYP3A4をはじめとする代謝酵素は
「肝臓」に多く存在するイメージがありますが、
近年では消化管にも非常に多く存在することが分かっています。

そして、消化管での薬物代謝が
薬の効果に大きな影響を与えている
という報告も多くあります。

フラノクマリン自体も
CYP3A4により代謝されるのですが、
その代謝物がCYP3A4を阻害するといわれています。

しかも、
その阻害は不可逆的なものであり、
少量でも強く酵素活性を抑えてしまうのです。

これを自殺基質といいます。
(CYP3A4からみると、自分で解毒して、
その解毒産物で自らが不活性化されてしまうという意味)

GFJの量としては
ある程度増やすと頭打ちにはなりますが
コップ一杯程度で十分な影響があるそうです。

しかし、難しいのは「個人差」です。
消化管の代謝酵素の量は、人によって
10倍以上も開きがあることがあります。

つまり、酵素が少ない人は
もともとその影響がなかったため、
GFJを飲んでも飲まなくてもあまり変化はありません。

一方で、もともと多くの酵素があった人は、
たくさんの薬を代謝できていたにもかかわらず、
GFJにより酵素活性が低下するため薬の効果で強くなるのです。

他にもGFJの影響を受けるものとしては、
・免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス)
・抗血小板薬(シロスタゾール)
・高脂血症薬(シンバスタチン、アトロバスタチン)
などが有名です。

しかし・・・
CYP3A4の阻害という作用からみるに、
かなりの薬(大半?)の効果に影響しそうです。

もっと詳しい専門的な内容は
(薬別、品種別など)
次回にまとめたいと思います。
では、お読みいただきありがとうございました!

~編集後記~

GFJは偶然にもこういう効果が
発見されましたけど、おそらく氷山の一角
ではないかと思います。

食品と薬の相互作用って
大々的に注意喚起されているものって
GFJと納豆くらいなものじゃないでしょうか?

消化管での薬物代謝の影響が
かなり大きいというのは、
これからのひとつのポイントになるかもですね。

逆にこれを利用して、
バイオアベラビリティ(生体内利用率)を
向上させる、もしくは安定させる、
なんてことも可能かもしれません。

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コメント

  1. tk より:

    わかりやすくていつも読ませていただいています。自分は5年生で薬局実習中です。今、昼休みに読んでいます。実習先の薬局で抗HIV薬がよく処方されるのですがCYP3A4のよって代謝を受けるものが多く、併用薬との相互作用がいつも気になっています。実習中、CYP阻害だけでなくCYP誘導にも注意が必要だと感じました。
    先日アイセントレス錠400mgが通常1日800mg分2のところ、1600mg分2で処方されていて多いなあと思って指導薬剤師に聞いて見たらリファジンカプセルが一緒に処方されていて、そのCYP誘導作用を考慮して2倍の量出されていると教えてもらいました。添付文書を見てみるとリファジンとの相互作用について詳しく記載がありました

    • しゅがあ より:

      tkさんへ

      コメントをいただきありがとうございます^^
      こちらも勉強になりました!今まさに実習中なんですね!
      お昼休みはこんなブログ見てないで、しっかり休んでください(笑

      アイセントレス錠のそういった症例をみられたというのは、貴重な経験をされましたね。処方頻度としては多くない薬だと思うので、すごく勉強になったんじゃないでしょうか^^

      しかし、2倍量使うというのも勇気がいりますね。しっかりとしたノウハウがないと難しい処方ですよね。それだけリファンピシンによる酵素誘導という側面を重視している、ということなんだと思います。

      薬物間の相互作用は今後絶対に注目されていく分野だと思いますので、勉強しておいて損はないな~って思います。
      ぜひ今後の実習も実りあるものにしてください!

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