B細胞は無限の抗体をつくる!?

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リンパ球にはB細胞(Bリンパ球)とT細胞(Tリンパ球)があります。

このうちB細胞は、主に抗体の産生にかかわっています。今回はB細胞の役割について詳しくみていきましょう!

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B細胞とは?

B細胞は、いくつかの過程を経て最終的に抗体をつくる細胞へと変わりますが、生まれたときから表面に「IgM」という抗体をくっつけています。

ちなみに、このB細胞にくっついているIgMは、B細胞が抗原を認識する受容体として働くため「BCR:B細胞抗原認識受容体」ともいわれたりもします。

1個のB細胞には、たった1種類のIgMしかくっついていないため、1種類の抗原にしか結合することができません。(抗体は、ただ1つの特定の抗原にしか結合しないんでしたね!)

つまり、それぞれのB細胞は生まれたときから、どの抗原(細菌、ウイルスなど)に反応するか運命が決められているのです。

B細胞の種類は無限!?

さて、1個のB細胞がたった1種類の抗原にしか結合できないということは、この世に無数に存在する抗原に対してどうやって対抗するのでしょうか?

驚くことに、私たちの体内には本当に無数の種類のB細胞が用意されているのです!

もちろん、種類は無数にあっても、各々1種類について大量のB細胞は用意できませんから、「量は少なく、種類はたくさん」といった具合にB細胞を用意しているのです。

B細胞はどうやって増える?

ある日、私たちの体内に抗原Xが初めて侵入してきたとしましょう。

体内には無数のB細胞のレパートリーが用意されているので、はじめて対面した抗原Xに結合できるB細胞も数は少ないですが存在しています。

そして、抗原XとB細胞上のIgMが結合するとそのB細胞が刺激され、増殖して仲間(クローン)を増やそうとします。

抗原はたった1人で侵入してくることはまれですから、それらに対抗するためには、当然B細胞もその仲間を増やす必要があるわけです。

そして、抗原Xの侵入が繰り返されることにより、抗原Xに対応するIgMをもつB細胞は増殖していきます。

このように、「1つの抗原が無数のB細胞のレパートリーの中から、特異的に結合するB細胞だけを選び、そのB細胞を増殖させる」ことをB細胞の「クローン選択説」とよばれています。

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B細胞の活性化と分化の3つの条件!

B細胞は、最終的に「形質細胞」に分化して抗体を産生するようになります。B細胞が活性化し、形質細胞へ分化・増殖するためには、下の3つの条件が必要になります。

①自らのTLR(Toll様受容体:Toll-like receptor)やIgMによる抗原認識と提示

実は、B細胞もIgMにくっついた抗原を取り込んで、それを抗原提示する能力をもっており、抗原提示細胞としても働きます。

②T細胞からの補助的な刺激(特にCD40を介した刺激が重要)

③ヘルパーT細胞(Th1/2)からのサイトカインによる刺激

この3つの条件がそろってはじめて特定のB細胞が増えていくのです。

B細胞の表面にあるのはIgMというクラスの抗体ですが、形質細胞へ分化して産生するのはIgGとなります。

これを「抗体のクラススイッチ」とよび、細菌防御のためにはオプソニン効果の高いIgGへのクラススイッチが必要なのです。

Th1、Th2のサイトカインの絶妙なバランスにより、正常なクラススイッチが行われます。

メモリーB細胞とは?

抗原と結合したB細胞が、すべて形質細胞に分化するわけではなく、一部はその一歩手前でストップしてしまうB細胞もいます。

これらのB細胞は、抗体をつくらないでその後も残るB細胞であり、一見するとサボっている出来損ないのようにみえる細胞です。

しかし、そんなことはなく、次回同じ抗原が侵入してきたときに、いち早く形質細胞になれるB細胞なのです。

すなわち、1度侵入した抗原を「記憶しておく」ために存在するB細胞であり、「メモリーB細胞」といわれています。

繰り返し侵入した抗原に対して免疫が強くなるのは、一度感染したときにつくられたIgGが永遠に残っているからではありません。

感染のたびにその抗原に対するメモリーB細胞が温存され、次回の感染の際にすばやく大量のIgGがつくられやすい状態になっているからなのです!

◆B細胞のまとめ◆

B細胞はリンパ管や血管を流れ、体内を循環しているリンパ球の1種である。

表面のIgM抗体で特異的な抗原と結合し、その刺激で増殖・分化する。

ヘルパーT細胞などの助けを借りて、形質細胞への分化してIgGを産生する抗体産生細胞となる。

抗原を記憶する「メモリーB細胞」も存在し、次回の抗原侵入に備える働きもある。

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